導火線*’街角掲示板アーカイブ
(西暦2002年-2009年)

総投稿数:15件 豊橋駅東口でサンタクロースが手配り配布する読者投稿型フリーペーパー
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燿椰
2006/09/03 23:51:40
「こ…これは…これは何かのネタに…じゃなくってぇ~!!」終業式最後の一喜一憂イベントが終わり、帰宅時間となった瞬間に、郁美は通知票を広げたまま、マリオネットよろしく崩れさる。それもそのはず。「補習…せっかくの休みがぁ~。」そう、期末テストの結果が響いたのか、普段から悪い数学と化学で補習を受けなくてはならなくなったのだ。もっとも、作家活動があるから補習が無かろうが休みはないわけだが。「ふむふむ…とうとう郁美も補習監獄にきたか~。父さんはうれしいぞー。」後ろから七海が肩を組んできた。「ちょっと、人の成績を勝手に見ないで~。」七海の視線から外れるように、通知票を鞄の中にしまう。「いーのいーの。別に、減るもんじゃないでしょ?」からからと笑う七海。郁美は、その笑いに、怒りを通り越して呆れを感じた。
燿椰
2006/08/28 00:12:27
修羅場後の朝によくある風景だ。「それにしても…あんた三ヶ月前から変わったわよね~。うーん……なんて言うか……せっぱ詰まったって感があるって言うか…。」七海と呼ばれた女子…根岸七海は少し考えてそう発言した。「あ、そう見える?(ギクリ)きっと、気のせいだって!」「それにしても…妙ですよね。何も終業式の日に遅刻するなんて…今までの郁美さんからはやっぱり考えられないです。」紗綾と呼ばれた女子…美月紗綾は七海に歩調を合わせるようにそう言ってきた。「(ギクギクッ!)単なる寝坊寝坊。ほら、先生きたよ?早く席に着かなきゃ。」郁美が内心ヒヤヒヤしながら不審がる二人を適当に追い返したところで、通知票を持った担任教師が現れた。
燿椰
2006/08/27 23:51:28
修羅場の夜が明け…郁美を待ち受けるものは…厳しい日常。「つ…つかれ…た……はぅ…。」まだ一時限すら始まってもいない時間から自分の席で顔を横に向け、うつ伏せになっている郁美。「なぁーに、燃え尽きた老人みたいになってるのよ?あんたまだ若いんだから、シャキッとしなさいよ、シャキッと!」「あ…あの…そうだと思います。」ふと、後ろからそんな声がした。振り向くと…郁美の幼なじみの女子生徒二人が郁美を見ている。その二人に、郁美は力無くこう返す。「あ…おはよ~七海に紗綾。今日もいい天気だね~。」「…まぁ…なんかムカつくわね。(ぐにぐに)」郁美は七海と呼ばれた女子に頬を勢いよく引っ張られた。「ひゃぁ、いひゃいいひゃい!ひゃめれぇ!?」「だっ…ダメですよ急に頬を引っ張ったりしたら!」紗綾と呼ばれた女子が、それを制止させようと間に割って入る…。
燿椰
2006/08/20 22:57:24
「はうぅ~、しーめーきーりー!!」夜の静けさを引き裂くいきなりの悲痛な叫び声。その声はとあるマンションのとある部屋から聞こえてきた。「…修羅場モードになっても追いつかない…どうしよう?…はうぅ、今回は落とす?…でも…今回で三回目だからこれ以上迷惑をかけるわけには…はうぅ~。」ハードカバーの本と、くしゃくしゃにされた原稿用紙が散乱している、いかにもな部屋で、眼鏡をかけた制服姿の女子高生が、仕事机の上にある原稿とにらめっこしている。彼女の名は早坂郁美。現役の高校一年生でありながら売れっ子のファンタジー小説家だ。だが周りには一切このことは知られていない。親でさえ、学校の寮に入ったと思っているくらいだ。そんな彼女は今、〆切と戦っている。…本来ならば、一ヶ月前には完成できていたはずの原稿だったが…(期末テストなんか…期末テストなんかっ!!)そう、予想外の期末テスト、そして予想外の赤点(数学と理科)により、仕上げる作業が一ヶ月遅れたのだ。…そして、現在(いま)がある。「はうぅ…アシスタントが欲しい…。」そんな時である。ピーンポーン、ピーンポーン鳴り響くチャイムの音。「…誰?それもこんな夜遅くに。」不審がりながらも、玄関へ応対をしにいくことに。そして、数秒後に玄関にたどり着いた瞬間…ピーンポピーンポーン…相手は思ったよりも、せっかちなようだ。「はぅぅ~、今いきますよ~。(前にも同じシチュエーションがあったような…)」一抹の不安を感じながら、郁美はあわてて玄関のドアを開ける。するとドアが開くやいなや…「原稿を…受け取りにあがりました。出来は…どうですか?」姿が見える前からその聞きたくもない声が聞こえてきた瞬間に、郁美は本能的にドアを閉めた。そして、現実から目を背けるように(何も…見なかった…(爽やか笑顔))しかしそう簡単にいかないのが世の中の真理。「逃げようとしても…無駄ですよ?その素振り…まだ出来てないんですね?」さっき門前払いしたはずの声を背後で聞き、郁美はあからさまに「ビクッ」とまで擬音を出すほどに驚き、壊れたロボットのように後ろを振り返ると…「どうしました?苦虫を噛み潰したような…顔をして。」「あははは…(涙)」彼女の目の前に不敵に立ちはだかるのは郁美の担当である、平松降人(ふると)。彼は、業界でも屈指の「取り立て屋」らしく、その容貌とは反対に作家たちからは嫌われている。もちろん、郁美も例外ではない。「…で、今回も地上げですか?気に入ってるから、簡単には手放しませんよ?」睨みながら、たっぷり皮肉を込めて言う郁美。さっきまでのほえほえぶりが嘘のような毒吐きっぷりだ。それに対して、何もいとわない表情で、「こっちも…仕事ですから。」「この冷血漢…(ぽそっ)」「…?何か…言いましたか?」「何でもないわ。…さって、原稿原稿。」郁美はまるで、興味がなくなったおもちゃに向けるような眼差しで降人を一瞥し、作業場へと戻っていった。
燿椰
2006/08/06 23:40:40
初めまして、燿椰といいます。次から一次創作物を毎週ちょこちょこここに投稿しますので、もしよかったら読んでくださいね。では、また次回ー。